- 2022.07.11
- Science
第23回Science Cafe
Science Japan OfficeよりScience Caféのご案内をさせていただきます。
Science CaféではScience及び姉妹誌にその論文が掲載された日本人研究者の方を講師にお招きし、ご研究内容の紹介のみならず、その発見・成果に至った経緯やマインドセットなど、革新的研究にまつわる貴重なご経験をウェブセミナー形式でお話しいただきます。
SCIENCE 3.0:持続可能な研究活動に向けてのマインドセット
コロナ渦、ウクライナ情勢、世界経済の先行きの不透明感といった混沌とした世界情勢は、私が研究を続けている欧州でも同じ状況です。研究者として「長期記憶のメカニズムを解明し、最適化社会を実現する」ことを目指し、日本、英国、デンマークで研究活動を行ってきましたが、社会不安の中、研究資金の獲得は容易ではありません。一方、SNSの発達や、ブロックチェーン技術がもたらすデジタルイノベーションは、従来の国や財団に依存した研究資金獲得の仕組みとは異なる仕組みを生み出せる可能性があると考えます。私は、クラウドファンディングや、研究成果物をNFTアート化する事により収益化を行うプラットホームの構築など、様々な取り組みに挑戦しています。今後、持続可能な研究活動を行っていくためには、研究者は社会の一員であることを自覚し、アンテナをはって様々な情報を収拾し、これまでの常識にとらわれない柔軟な発想で、自分で動くこと、新しい挑戦を行っていくことなどが重要だと考えます。このようなサイエンスのあり方を「SCIENCE 3.0」と呼ばさせていただきます。
長期記憶に関する最新の研究紹介や、永続的な研究資金獲得の仕組み作りへの挑戦の紹介を交えながら、皆さんと一緒に「SCIENCE 3.0」について考える機会を与えて頂ければと思っております。どうぞお気軽にご参加ください。
講演日時
2022年8月3日(水)15:00-16:00(予定)
お申込み
以下のURLよりお申込みください。
https://us06web.zoom.us/webinar/register/WN_yu2WaL52TKCIjSUHuQpH-Q
ご登録いただく際、名、姓の順での記載となっておりますのでご注意下さい。また、確認メールにおいて敬称が省略される場合がありますことを予めご了承ください。
*定員になり次第、締め切りよりも前に締め切る場合がございますので、予めご了承ください。
講演者: 竹内 倫徳 先生
デンマーク・オーフス大学生命医学部・准教授
掲載号:Science 2011年8月12日号
"Schema-Dependent Gene Activation and Memory Encoding in Neocortex"
https://www.science.org/doi/10.1126/science.1205274
【プロフィール】
神経科学者、長期記憶の研究に従事
Scienceには2011年8月12日号に知識の枠組み「スキーマ」に関する研究が掲載される
"Schema-Dependent Gene Activation and Memory Encoding in Neocortex"
https://www.science.org/doi/10.1126/science.1205274
Natureには2016年、日常の記憶の保持に関する研究が掲載される
"Locus coeruleus and dopaminergic consolidation of everyday memory"
https://www.nature.com/articles/nature19325
東京大学大学院医学系研究科機能生物学専攻(三品昌美教授)博士課程修了(医学博士)(東京大学、HAKU I 1551)(2000年3月)
東京大学大学院医学系研究科薬理学分子神経生物学教室助手(〜2007年3月)
東京大学大学院医学系研究科薬理学分子神経生物学教室助教(〜2008年8月)
英国エジンバラ大学認知神経システムセンター(Richard Morrisセンター長)、博士後研究員(〜2018年2月)
デンマーク・オーフス大学生命医学部・准教授(〜現在に至る)
【参考記事】
海外で活躍する研究者にインタビュー
研究室ホームページ
https://takeuchi-lab.com
過去のScience Café
第22回:慢性疼痛の緩解と再発に関わるミクログリアサブセット
九州大学大学院薬学研究院 薬理学分野 主幹教授 津田 誠先生
第21回:マヨラナ粒子と量子計算機:磁性体チップの中の別世界
京都大学大学院理学研究科 物理学・宇宙物理学専攻 教授 松田 祐司先生
第20回:「はやぶさ2」が持ち帰った小惑星リュウグウの花吹雪
東京大学大学院理学系研究科宇宙惑星科学機構 教授 橘 省吾先生
第19回:量子暗号の安全性
富山大学学術研究部工学系 教授 玉木潔先生
第18回:モデルマウスを用いた砂糖の過剰摂取による脳機能障害の解析
東京都医学総合研究所 精神行動医学研究分野 主任研究員 平井志伸先生
第17回:多能性幹細胞を用いた卵胞構造の再構築
大阪大学医学系研究科 教授 九州大学医学研究院 教授 林 克彦先生
第16回:鳥類を繫栄に導いた"甘味"感覚の獲得
明治大学農学部農芸化学科食品機能化学研究室 特任講師 戸田安香先生
第15回:細胞老化の阻害によってがんが発生する仕組み
京都大学大学院 生命科学研究科 教授 井垣 達吏先生
第14回:研究者によるアウトリーチの重要性とその具体的方法について
Science Press Package Executive Director, Science Family of Journals American Association for the Advancement of Science (AAAS) Meagan Phelan氏
第13回:男性不妊の生物学:最新のゲノム編集技術で見えてきたこと
大阪大学微生物病研究所 遺伝子機能解析分野 淨住 大慈先生
第12回:「東北沖地震から10年 -海底観測から見えてきた巨大地震・津波の実態と未解決問題-」
国立研究開発法人海洋研究開発機構 海域地震火山部門 部門長 小平 秀一先生
第11回:獲得免疫の始まり~ To B(T) or not to B(T) ? That is the question~」
京都大学ウイルス・再生医科学研究所 宮崎正輝先生 宮崎和子先生
Science Cafe講演録:第11回:獲得免疫の始まり~ To B(T) or not to B(T) ? That is the question~
名古屋大学 生物機能開発利用研究センター 准教授 野田口 理孝先生
Science Cafe講演録: 第10回:接ぎ木の科学による展望
第9回:ゲノム編集とはなにか
広島大学大学院統合生命科学研究科 教授 / 広島大学ゲノム編集イノベーションセンター 山本 卓 先生
第8回:クライオ電子顕微鏡解析で見えてきた膜輸送体の分子機構」
東京大学・大学院理学系研究科 教授 濡木 理 先生
第7回:「レム睡眠と記憶」
名古屋大学環境医学研究所 神経系分野2教授 山中 章弘先生
第6回:「EGFR(Epidermal Growth Factor Receptor)遺伝子変異陽性非小細胞肺癌におけるがん免疫応答抑制機構の解明」
名古屋大学大学院医学系研究科 微生物・免疫学講座 分子細胞免疫学 教授
国立がん研究センター 研究所 腫瘍免疫研究分野 / 先端医療開発センター 免疫トランスレーショナルリサーチ(TR)分野 分野長 西川 博嘉先生
第5回:「食と健康ー食・栄養シグナルの分子レベルでの解明ー」
京都大学大学院生命科学研究科 教授/ 東京農工大学大学院農学研究院 特任教授 木村 郁夫先生
第4回:「ヒト進化における大脳皮質拡大の謎の解明に向けて」
慶應義塾大学医学部生理学教室 教授 岡野 栄之先生
第3回:「免疫と共生」
慶應義塾大学 薬学部 生化学講座 教授 長谷 耕二先生
第2回:「スロー地震ってなんだ?」
京都大学防災研究所附属地震予知研究センター 学振特別研究員 西川 友章先生
第1回:「セレンディピティ」と「ぶれ」と「ずれ」
東京医科歯科大学 統合研究機構 先端医歯工学創成研究部門 創生医学コンソーシアム 教授 武部 貴則 先生
Science Café in Japan のご講演者およびご参加の皆様へ
Publisher of Science Family of Journals, AAAS のMr.Bill Moranからのメッセージ
お問合せ先
Science Japan Office 担当:ランベッリ律恵
E-mail: science_cafe_japan@asca-co.com