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  • 2020.09.23
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第6回Science Cafe 開催(2020年10月23日)

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Science Japan OfficeよりScience Cafeのご案内をさせていただきます。

Science CafeではScience及び姉妹誌にその論文が掲載された日本人研究者の方を講師にお招きし、ご研究内容の紹介のみならず、その発見・成果に至った経緯やマインドセットなど、革新的研究にまつわる貴重なご経験をウェブセミナー形式でお話しいただきました。

講演日時

2020年10月23日(金) 14:00-14:40(予定)

講演者: 西川 博嘉先生  

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名古屋大学大学院医学系研究科 微生物・免疫学講座 分子細胞免疫学 教授
国立がん研究センター 研究所 腫瘍免疫研究分野 / 先端医療開発センター 免疫トランスレーショナルリサーチ(TR)分野 分野長

掲載号:Science Immunology誌 2020年1月31日号
"Blockade of EGFR improves responsiveness to PD-1 blockade in EGFR-mutated non-small cell lung cancer"
https://immunology.sciencemag.org/content/5/43/eaav3937

講演テーマ:「EGFR(Epidermal Growth Factor Receptor)遺伝子変異陽性非小細胞肺癌におけるがん免疫応答抑制機構の解明」

私たちは、がん細胞の特性とがん局所での免疫応答を統合的に検討することで、個々のがん患者のがん微小環境の免疫応答を明らかにし、免疫プレシジョン医療に展開することを進めています。本研究では、がん細胞が持つ遺伝子変異、特に日本人の非小細胞肺癌で多く見られるEGFR遺伝子変異が免疫応答に与える影響を検討しました。EGFR遺伝子変異陽性肺癌では、免疫チェックポイント阻害剤の治療効果が低いことが示されています。EGFRシグナルが直接的にエフェクターT細胞の腫瘍内への浸潤を阻害する一方で、免疫抑制性の制御性T細胞浸潤を腫瘍内へ誘導し、活性化していることを解明しました。以上より、がんがもつ様々な免疫抑制機構を解明することが、適切ながん免疫療法開発、すなわち免疫プレシジョン医療につながると考えられます。本講演では、ゲノム解析をどの様にがん免疫療法に展開するかを基礎的研究成果から議論したいと思います。

過去のScience Cafe

第1回:「セレンディピティ」と「ぶれ」と「ずれ」
東京医科歯科大学 統合研究機構 先端医歯工学創成研究部門 創生医学コンソーシアム 教授 武部 貴則 先生

第2回:「スロー地震ってなんだ?」
京都大学防災研究所附属地震予知研究センター 学振特別研究員 西川 友章先生

第3回:「免疫と共生」
慶應義塾大学 薬学部 生化学講座 教授  長谷 耕二先生

第4回:「ヒト進化における大脳皮質拡大の謎の解明に向けて」
慶應義塾大学医学部生理学教室 教授 岡野 栄之先生

第5回:「食と健康ー食・栄養シグナルの分子レベルでの解明ー」
京都大学大学院生命科学研究科 教授/ 東京農工大学大学院農学研究院 特任教授 木村 郁夫先生

お問合せ先

Science Japan Office 担当:吉川 / 谷 
E-mail: science_cafe@asca-co.com

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