- 2018.09.20
- Science
Science Cafe Talk
ここでは科学誌Scienceに載った日本人の論文などを紹介していく予定です。Science本誌以外、Signaling、Translational Research、Immunology、Robotics、Advancesなどの姉妹誌に載った情報もお届けする予定です。
このたび、"Science Cafe Talk"のコーナーを設けて、ご一緒にSCIENCE(姉妹誌を含む)に掲載される日本人著者の論文タイトルから、時代を先駆けるトピック性や英語表記のトレンド性などもふくめ学びたいと思います。是非、投稿して参加してくださいね。今日は手始めに、Scienceの2本を取り上げます。
M.Toyota et al. の"Glutamate triggers long-distance, calcium-based plant defense signaling" です。Abstractの中では、Here we show that glutamate is a wound signal in plants.「グルタミン酸が植物の損傷シグナルの1つであることを示す」と述べられています。分かりやすくて、いいですね。動物や虫が植物を食して植物が損傷を受けると、グルタミン酸受容体様ファミリーのイオンチャネルがセンサーとして働き、細胞内のCaイオン濃度を高める。それが遠隔器官に伝わって、そこで防御反応が惹起されるそうです。ヒトの細胞では、Ca濃度が高まると、細胞死なども生じるとか!?
次はN. Kitamura et al.の"Direct measurements of two-way wave-particle energy transfer in a collisionless space plasma". Abstractではより詳しく説明されていて、専門外の人でも理解しやすくなっています。We present ultrafast measurements in Earth's magnetosphere by Magnetospheric Multiscale spacecraft that enabled quantitative evaluation of energy transfer in interactions associated with electromagnetic ion cyclotron waves. MMS衛星により「宇宙空間を満たす無衝突プラズマ(圏)で、光の波動性と粒子性との間の2方向エネルギー移動が直接測定された」。