- 2019.06.18
- コラム
社長ブログ更新: ASCA Trans Labで皆が幸せになる
翻訳という仕事は、一種の職人芸、匠の技が必要である。
若いころ、何を聞いても答えが返ってきて、代替案まで教えて下さる人もいて、いったい何種類の辞書がこの人の頭に入っているんだろう、と驚くことがよくあった。
話を聞くと、若いころから膨大な量の書籍、資料を読み、家の2階の床が抜けるほどの本がある、とか、半年間図書館に通いつめ、看護の本を読みあさって医学翻訳を始めた、とか、NEJMの英語を毎週全部暗記した、とか、まるで怪物のような翻訳者がいたし、優秀な翻訳者を指名し、〇カ月なら待ちます、という余裕の顧客も存在していた。
今はそんな人たちの頭脳をWikipediaが代替していて、スマホでも簡単に情報を得ることができる。やや怖い人たちに、教えて下さい、と頭を下げる必要もなく、参考資料までを検索機能が適切に教えてくれる。調べ物のために図書館に行く必要もなくなったけど、お客様からは、品質はもちろん、時間が優先、などと厳しい要求を突きつけられる昨今。
AIは進化、時代は確実に変化している。なので、翻訳という仕事も進化、変わってしかり。
人に依存するのではなく、スピードと標準化が求められる今、AIの活用に期待が寄せられるのはごく自然である。
そこでASCAは、翻訳の自動化をめざすASCA Trans Labプロジェクトを立ち上げ、先日プレスで発表した。人工知能(AI)と人間のハイブリッドによる次世代の翻訳サービス「ASCA Trans Lab」を紹介。医薬分野にターゲットを絞り、翻訳のコスト削減、迅速化により医薬品開発・治験関連業務を支援するサービスである。
プレとポストに工夫を取り入れ、人による作業を極力減らし、今までかかっていた時間を大幅に削減する。
https://www.asca-co.com/blog/news/entry20190614153200.html
今更4番手?と言われても仕方がない。
でもエンジンを持たない翻訳会社では「初?」。
文書の種類やプロジェクトに応じ、最高のエンジンを選び、最良システムを構築し、翻訳会社として培ってきたあらゆる知恵をプレプロセスに埋め込む。
まずはお客様の便利さの追求のためである。
翻訳者にとっても、ゼロから翻訳するより時間やエネルギーを削減することが可能になるし、方法を自分でマネージできたり、急ぎ仕事で睡眠時間を削ることをしなくてもいいかも?
翻訳会社にとっても、融通の利く翻訳者やチェッカーを探す手間や、翻訳者やお客様との納期の交渉に苦労する必要が無くなる。
不可能を可能にする、皆が幸せになるプロジェクトである。
令和、ASCA Trans Labに請うご期待。
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